火水風土光闇。これ、ファンタジー物の言葉じゃないんです。将棋用語です

なんだこれは……これが百年後の将棋なのか(困惑)
この作品を読んで自分の中の将棋という概念が覆されたのを感じました。はい、これが『将棋』です。これこそが『将棋』です。

AIが人間社会に浸透し、もはや支配されたと言っても過言ではない近未来が舞台。そんな世界の中で数少ない生き残ったボードゲーム、それが将棋。しかし、AIの支配はそれにも及んでおり、なんと座って勝負するこれまでの形式が崩壊。その代わりに炎や水といった属性をまとい、飛車が飛ぶ、花車が貫く、歩が轟く。そんな物理的な攻撃方法を取得するといういったいどう進化したらそうなるのか知りたくなってしまうような形に変化していた。えぇ……。

この現代将棋に投じる主人公。棋士の中でも希少な属性を持っているにも関わらず、そのバトルスタイルゆえにあまり勝率は高くない模様。そんな主人公を気にかけている(?)ヒロインは主人公よりも格上にして歳下、そして女性らしからぬぬ口の悪さが特徴的。他にも個性的な仲間たちがいる中での大会。その最中に起きる様々な事件に巻き込まれ始めていく……

これ本当に将棋ですよね⁉︎(唐突に正気に戻る)


個人的に今まで読んできた中で一番映像化したものを見てみたいという気持ちになりました。いいですよね、なんかこういう普通じゃない感じのバトル物。僕は好きです。
第二章からはさらに将棋離れした将棋が始まる⁉︎ 期待値は最高クラス!
是非とも一読を。これが真の『将棋』だ。

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