第二話

不規則な呼吸に苦しくなっていく。

歩みを止めて、蹲る。


あぁ、だめだ。

こんなところでパニックになってはいけない。



怖いながらも私は私に落ち着けと言い聞かせる。

ここはいったいどこなのだろう。

私はなぜここにいるのだろう。

心当たりがない。


何か、しただろうか。


この黒い世界に一人、私しかいない。

その事実が全身を震えさせる。

頬に雫が零れる。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

よだか @yodaka97

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る