もう百五十年か、まだ百五十年か。その歴史はまだ近くにある

遠い他府県で育った私からすると教科書で習っただけの存在が、老婆の方言で語られると、非常に生々しく、真に迫ってきます。
老婆の語る歴史は、さらに別の老女から語り聞いたもののようであり、それはすでに伝承であるとも言えます。
しかし、「知り合いの知り合い」が体験したことであり、また教科書には書かれていない略奪も語られます。島の住民にしか知り得ないことです。
願わくはこの物語がこの島に語り継がれんことを。