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寒椿、一輪

寒椿、一輪

田所米子

おすすめレビュー

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★★★
★37
14人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 日崎アユム(丹羽夏子)
    387件の
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    ★★★ Excellent!!!

    もう百五十年か、まだ百五十年か。その歴史はまだ近くにある

    遠い他府県で育った私からすると教科書で習っただけの存在が、老婆の方言で語られると、非常に生々しく、真に迫ってきます。
    老婆の語る歴史は、さらに別の老女から語り聞いたもののようであり、それはすでに伝承であるとも言えます。
    しかし、「知り合いの知り合い」が体験したことであり、また教科書には書かれていない略奪も語られます。島の住民にしか知り得ないことです。
    願わくはこの物語がこの島に語り継がれんことを。

    • 2018年12月14日 22:54
  • 西紀貫之
    258件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    こぼれ散りゆく

    椿の意味するところは、実にはかないものだというイメージがある。
    首が斬られるように花が花弁ごと落ちること、『はかない』が無縁に打ち捨て葬られるさまを匂わす詩もある。
    わんさと実るその椿。
    見ていたのか、はたまた、そのために残されていたのか。
    ううむ。

    • 2018年12月14日 17:42