『悪玉伝』 朝井まかて

江戸時代の史実を基にした、相続トラブル噺


豪商の実家を出て、遊び狂っていた次男坊(主人公)。

大店は兄が継いでいたが、兄が死に。

主人亡き後の大店を乗っ盗ろと画策する大番頭は、

遺言書を偽造し、遺族に行使


ところが、悪事は主人公に暴かれ、

大番頭は追放され、めでたし、めでたし。

がっ! 本作は、ココから話が始まる。


もつれる男女関係 もつれる金融経済

ミクロとマクロが絡み合ったまま

全てが裏目に出て、制御できないまま

加害者も被害者も増えてゆく


早めに当事者同士で話し合っていれば、早々に解決していたかもしれない諍いが、大坂 vs 江戸の闘いへと発展してゆく.....

――――――――――

見目だきゃ麗しいワガママ極悪美少女が少しだけ喜ぶシーン

『顎の辺りの鋭さが消え、ほんの少し丸くなった』


大坂弁や京言葉の端的な表現が魅力的

ブチギレる極悪美少女にグッとくる

『「自ら立てた誓いを、反故にしはるとは」

そこで言葉を切って、吐き捨てた。「浅ましき」』

https://amzn.to/2vnKELI

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る