概要
もし、AIが芥川賞を取る日が来たら・・・、
日本文学界の最高峰「芥山賞」の最終選考は難航していた。といのも、設立二百回目を迎える記念すべき賞の候補の中に人工知能による作品が紛れ込んでいたからだった。奇しくも人間の存在を脅かす人工知能と追い詰められる人間の対決という図式となった文学賞の選考をめぐり、両者を区別しないようにと説く神位タカシ編集長。一方で人工知能の受賞を阻もうとする選考員の夕凪ゴンザブロウと黒木レイカ。三人との対話を通じて、かつての受賞作家漣ショウジの気持ちも次第に揺れていく。果たして、芥山賞を受賞するのは人間なのか?人工知能なのか? 人類の未来を賭けた判定が今、下される