葬送の天秤

　アルトベルク共和国とセントシルヴィア帝国の対戦初期に多大な功績を上げた軍人ツェーザル＝ベルネットの娘であるリア＝ベルネットは、兼ねてより前線への移動を上官に対し具申しておりようやくそれが通った。
　しかし、そんなリアに言い渡されたのは、国の守護を司る第一軍部部隊への移動ではなく、義勇軍が肥大化したために仮に国軍と認められた第二軍部……それも、不良部隊と名高い０５小隊の指揮官を務めろという左遷を思わせるものだった。
　そんな０５小隊の面々は軍人と言うにはあまりにもいい加減な者たちばかりで……