ランナー

「主人公がいかなる存在なのか」は読み進める間に読者にそれとなく示され、そしてこのランの意味、主人公の正体をラスト数行で知ります。

評者の知る中ではカクヨムレース小説中でもっとも低速のランですが、退屈とは無縁です。

この作品は、走ることへの情熱と、自然の中での体験を通じて生きる喜びを描いた物語です。主人公は走ることを通して生きていることを実感し、特に雨の日の走りは彼にとって心に染み渡る体験です。

物語は、友達との賭けから始まります。主人公は、一年間で世界を一周できるかどうかの賭けに挑戦し、その過程で様々な風景と試練に直面します。砂利道、コンクリート、アスファルトといった異なる道を走ることで、彼は自身の限界と向き合い、それを乗り越えます。

この物語の魅力は、主人公が自然との一体感や、走ること自体に見出す純粋な喜びにあります。彼の旅は、自己発見と内面の成長の旅でもあります。

『ランナー』は、走ることを…続きを読む

　ランナーよ命令だ！走れ！
　
　はしるーはしるーおれーたーちー！いや、走ってんの俺だけだよ？

　…そうだね。班長！下達！無理でした！

　登場人物全員が見ている視点が違う作品であり、読み進めると…自分自身がキングクリムゾンを受けた感覚になれます！

　キングクリムゾンを受けたい方は、ぜひ、読んでみてください！