忘れ物は会いたがる

忘れ物、失せ物、そういったものの声をソラミミと言い、それを聞く人のこともソラミミと呼ぶ。

師匠と旅をするソラミミ少年ニコが聞いた「もの」の声。
ソラミミで知った事を、明かすのも、抱えるのも、どうやら等しく覚悟が要るようで。

特別な才能があっても神様にはなれない人間の子どもと、それを見守るまだ若い師匠の、小さな前進に拍手を。