第4話 Beach

俺たちの舟艇が浜辺に着いた。

外では激しい銃撃音が止まない。


「Let's go!Move on!」


キャプテンが叫んだ。

いくぞ!

俺は舟艇を飛び降りた。海に落ちたらしい。周りが真っ暗になった。


しばらくして上に上がった。次の瞬間今まで聞こえなかった音が聞こえてきた。


地獄だ。


目の前にはさっきまで陽気に騒いでいた奴の死体があった。

顔が半分吹き飛んじまってる。

周りを見れば、必死に伏せている奴、放心状態の奴、懸命に弾を打ち込む奴、体のパーツが吹き飛んじまってる奴、もう動かない奴、様々だ。


「What the hell are you doing!Get out the beach!」


キャプテンが叫んでる。

そいつは無理だ。こんなのじゃ進むことも下がることもできない。


クソ!とにかく前に進まないとここじゃあいい的だ!


俺は斜面に向かって走り出した。

近くに砲弾が落ちるたびに耳鳴りがする。

周りでは運の悪い奴がどんどん弾を食らって吹き飛ばされていく。

だが俺はそんなものには目もくれずに走った。


どのくらい走ったかはわからない。

気づけば斜面に到着していた。


その時、俺ははじめてジャップと対面することになった。


前から叫び声がして顔を上げると、そこにはボロボロの服に銃剣を構えてこっちに走ってくる奴が見えた。

ジャップだ。

もう銃を構える暇も無い。

横にいた奴が刺された。その時、後ろから弾が飛んできてそのジャップの頭を打ち抜いた。

俺の目の前にも一人走ってきた。そして仰向けで倒れてる俺を刺そうと突っ込んできた。

咄嗟に体をひねって一発目をよけた。だがもう一度俺を刺そうとした。

その表情は恐ろしかった。本気でこいつに殺されると思った。

だが、次の瞬間そいつは体から血を噴出して倒れた。

周りに仲間が何人も集まってきて、前に銃弾を打ち込みまくった。

そして、叫び声は止んだ。


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あの日あの空で わらびもち @unifies

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