★★★ Excellent!!! 圧倒的な描写で描かれる胸に迫る物語に、覚悟をもって挑め! 綾束 乙@『迷子宮女~』1/25発売! 前世の記憶を持って、異世界に転生したカイリ……だが、彼にあるのは記憶だけ。 「チート」と呼ばれる能力もなく、けれども、今世の両親に溺愛され、村の子ども達に慕われながら、カイリは平和に、穏やかに暮らしていた。 ……平和な日々の陰に、どこか、不穏さを感じながら……。 そして、その秘密が暴かれる時、カイリは――――。 最近、流行りの異世界転生とは真逆をいく今作、丁寧に描かれる日々からの急展開は、息を飲むしかありません! 流行りの異世界にはもう倦んだという方、胸に迫る物語を、ぜひともご一読ください! レビューいいね! 3 2019年2月2日 09:24
★★★ Excellent!!! 想像を遥かに超える、胸が締め付けられるような「童謡ファンタジー」 月ノ瀬 静流 転生先の異世界は、「歌」が特別な意味を持つ世界だった――。 主人公が異世界に転生します。 しかし、特殊能力を得たわけでもなく、前世の知識を生かして大活躍するわけでもありません。 主人公カイリは「前世の記憶を持ったまま生まれてきてしまった」というだけの、普通の少年です。 むしろ、前世の死の恐怖を覚えているがために、人を傷つけることを極度に恐れ、日常的に武器が扱われるようなこの世界では「役立たず」と言えなくもない、そんな立場です。 けれども、カイリの両親は暑苦しいほどの愛情たっぷりに彼を育ててくれ、村の人々も皆、優しい。カイリは、平和な毎日を過ごします。 ――時々、「隠されている違和感」を感じながら。 一番好きなシーンをご紹介したいのですが、それをするとネタバレになってしまいます。 なので、言いたいのに言えません! あのエピソードは凄かった……! 文章から伝わってくる温度に、ゾクゾクしました。 研ぎ澄まされすぎた言葉が、心に響きました。 物語の初めの頃からは、想像できない展開が待っています。 騙されたと思って、「Banka2 俺の歌は、彼らのために」の最終話「第17話」までを、まずは読んでいただけないでしょうか……? レビューいいね! 3 2019年2月3日 14:27
★★★ Excellent!!! 物語(歌)が、心にしみる 黒一黒 重厚なストーリーと緻密な描写でつづられる、ハートフルファンタジー。 ご都合主義もチートもない、異世界転生というテンプレートな導入からは想像できない、リアルな少年像とその心に寄りそった物語が、読者の心も揺さぶることは間違いない。 『聖歌』などの印象的なギミックが読者の興味を引き、なおかつストーリーの重要な根幹にかかわることを匂わせる。 細部まで気を配り、こだわりを持って設計された物語には、時間を忘れて引き込まれずにはいられなかった。 この作品は、誰もが抱える「傷ついた少年・少女」に寄りそう、慰めの歌であり、背中を押す応援歌だ。 レビューいいね! 4 2019年7月11日 22:40
★★★ Excellent!!! カイリの歌が、いつまでも「村の人たち」に届きますように……。 白雪❆ 生きていた頃、カイリは高校模試の判定結果をたまに会える父親に機械の如く渡すのが習慣の日々だった。 判定は当然の「A」。 最高峰の大学をただ目指して、机の上で勉強する日々。 父が、医者。 母が、裁判官。 当然カイリもその道に進むのだと思っていたのだが……。 突然の事故で死んでしまい、記憶を持ったまま異世界へと転生したんです。 只の「記憶持ち」。 現実世界でも前世の記憶を持ったものがいると聞いたことがありますが、いずれにせよよくある「チート能力」や「ハーレム」なんてご都合主義なものはなく。 ありふれた日常を、温かく優しさで目が霞むような生活にカイリは満足していたんです。 一歩、一歩、年齢を重ね。 一歩、一歩、優しさに触れ。 一歩、一歩、彼は、カイリは……。 ――――歌を「村の中だけ」で、歌うんです。 丁寧に、丁寧に……。 心の違和感と葛藤しながら、彼は歌うんです。 一話、一話。 私は胸が締め付けられる感覚がしました。 そして……。 「赤」が村を――――……。 ――――「黒」が人を。 そして、彼は知る。 目の前には、優しい顔をした両親。 ライン。 ミーナ。 リック。 ――村の者達が、静かに佇む。 彼は、カイリは一歩踏み出す。 そう、旅に出るんです。 この物語はそういう物語なんだと。 私は感じました……。 「感動」という言葉を軽々しく使うつもりはありませんが、画面越しで涙が溢れたのは作者様の想いが伝わってきたからでしょう。 第16.17話の文章。 凄いです……。 凄すぎました……。 歌を、想いを、カイリの幸せを。 心から願っています! レビューいいね! 1 2019年11月17日 19:33
★★★ Excellent!!! その前世は無意味でなく、この転生は易くない。 有澤いつき 人生ハードモード、という言葉ばかり使ってしまったのですが、容易くない二度目の人生がドラマティックであり残酷であり、だからこそ自分の足で進んでいく物語の構図に引き込まれていきます。 異世界転生(あるいは転移)モノのなかには、前世の職業や記憶を生かし、転生先でスローライフを送ったり無双したりするものが多いかと思います。それもひとつのエンターテイメントだとは思うのですが、今作の「前世が転生先でも重要な意味をもつ」ところが私はとても好きです。新しい人生を歩むだけだと、どうしても前世の自分を踏み台のようにしてしまいがちです。でも主人公のカイリには前世の記憶があるだけではなくて、前世で使っていた日本語が転生先でもとある役割をもって使われていたり、前世の人間関係に意味深なものを見出だしたり。前世のうまくいかなかった自分もなかったことにはしない、前世があるからこそ今のカイリたちがいる、という物語のつくりが好きです。 つまり、このお話は人生の延長線みたいなものだから、当然人生イージーモードみたいなことにはならないし、悩みや葛藤ももしかすると前世以上のものが待ち受けているわけで。正直見ていて痛々しいところもありますが、それでも前に踏み出そうとするカイリに胸を打たれます。 レビューいいね! 5 2020年12月15日 22:42
★★ Very Good!! ライトノベルではない異世界転生物語 津多 時ロウ 第7話までと先の話を少し拝読しました。 流行りの異世界転生英雄譚とは一線を画した、情景を丹念に描写する重厚な作品。 ゆえに、じっくりと向き合う読書スタイルに向いている。 レビューいいね! 2 2022年5月21日 14:27
★★★ Excellent!!! パックする、号泣する、目が腫れる @hope-hope まだ途中ですが、泣きっぱなしで目が痛いし、頭は痛いし、大変! でも面白いから止まらない! レビューいいね! 2 2022年9月16日 16:24