王国の財政難と自身の運命を切り開くため(?)、塔の最上階に眠る姫を目覚めさせるはずが、そこに眠っていたのは美しい銀髪の——おっさん?!
最初からハイスピードで畳み掛けるような、想像もつかない展開と、ツッコミとボケが入り混じる勤労王子のアレンの独白、そして、なぜか塔で眠っていた不良中年魔術師シグルトのかけ合いがもうたまりません。
前半の何ともひたすら楽しい展開から、全てがつながっていく後半の物語のうねりに、結局最後まで一気に読み切ってしまいました。
ともすれば暗くなりがちな展開のはずなのに、アレンの天性の才でしょうか、どこかその根底には明るさが保たれ、そして最後に「彼」に向けた心の底からの叫びに思わず泣きそうになってしまいました。
凄い、の一言です。願わくば、この「運命の」二人のその後が読みたかったです……!
素晴らしい作品をありがとうございました。本当におすすめです!
塔に眠るという美姫を目指し、並みいるライバルを友情を育みながらもなぎ倒し、辿り着いた塔の上で待っていたのは…本作のあらすじの通り眠れるおっさんでした。
メイン二人の会話がテンポよく、笑え、コメディのようにはじまる物語。
本作の作者様はストーリーテラーで、他の小説も大好きなのですが、やはりこの話も一筋縄では進まなかった!(※全力で誉めています)
話が進むにつれ、賑やかな中に世界を巻き込む不穏な空気が流れ出します…。
ご安心ください。あらすじで書かれていることとは反対に、壮大な物語です。
今思い返すと二人とも器用貧乏でした。
運命の二人が出会えて本当によかったと心底思います。
二人のまわりの皆さんも大好きすぎます。
(※個人的推しはドラゴンラブな二人組です。愛が潔い!)
ぜひ、皆さんも運命の二人の行く末を見届けてくださいませ!
あらすじに惹かれたら、ぜひ!
(読了後、数日たっても、ふとした拍子に思いだしやっぱり忘れられなかったので書きに来ました。とにかく皆さんこのお話、読んでー!楽しんでー!)