奢れる者は心嘗に貧し

涼太とたわいもない話をして、


いつも通りの一日を過ごして、


夜がきて、


また朝がくる。


そんな"日常"を僕は...


「少しは、好き...だったかもしれない。」


今の"非日常"を僕は嫌いじゃない。

でも、僕は...本当は.....


今、ものすごく恐れている。

何が起こるかわからない。

そんな"非日常"に僕は恐怖している。


だんだんと目の前が歪んでいく。

まん丸お月様が、

あの満月が、

ぐちゃぐちゃになっていく。


綺麗だったのに、

美しかったのに、

もう僕の瞳にはあの月が映らない。


一筋の温かい雫が僕の頬を伝った。




「奢れる者は心嘗こころつねに貧し」

…贅沢をする者は、かえって満ち足りた気分にならず、寂しいものであるということ。

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辞世の句に愛を込めて 闇咲紫祈 @kisekiwonozome

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