コスラ

ポテろんぐ

第1話 コスラは人間にシコっている

「「コスラが来ます!」」


 俺の手のひらにちょうど乗る大きさの双子の姉妹が声を重ねて俺に言った。朝起きたら、俺の右のポコチンが姉、左のポコチンが妹の二人に変わっていたので俺は驚いた。

 真ん中のポコチンは今までのままだったので、よかった。三本全部が妖精に変わっていたら、さすがにブチ切れていた。

 夏に「チンチンの栽培の仕方」って本を読んで見よう見まねで収穫の時期になったら、妖精が二本に育っていた。

 で、パンツのゴムに首を絞めつけられながら、この妖精の姉妹が俺に言うに「コスラ」と言う巨大なポコチンが日本に上り……うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!


 窓を開けたら、俺の住んでいる35階建ての超高層マンションのすぐ近くにまで巨大なポコチンがやって来ているではないか!


「逃げろおおおおおお!」


 俺はマンションを出て、外を走って逃げた。なんだ、あのでかいポコチンは!


「「あれはポコチンではありません。コスラです」」


 コスラ? あの皮を被った巨大なポコチンが怪獣だってのか?


「「その通りです」」

「でも、皮を被って、どう見てもポコチンじゃないか!」

「「皮を被ってたらポコチンなら、餃子はポコチンですか」」


 確かに。俺が馬鹿だった。


 コスラは、モスラの幼虫みたいに一生懸命、体を「うんしょ、うんしょ(CV:水田わさび)」と言ってそうに前へ進んでくる。

 しかも、逃げ惑う人々とは裏腹に、全身に塗りたくったローションみたいなヌルッとするやつを使ってビルを壊さないように歩いてくる優しいやつではないか。


「頑張れ! 頑張れ!」


 俺は一生懸命歩くコスラを応援してしまった。


 しかし、コスラは一体、なんのために日本に現れたのだ?


「「コスラはシコっているのです。人間たちの身勝手な行いに!」」


 俺のポコチンに咲いた姉妹が言った。この二人は、コスルモスと言うユニットを組んで言うのだと言う。別名、摩擦の神。


「シコっている? 怒っているではないのか?」

「「いえ、シコっているのです」」


 聞き間違いじゃなかった。シコっているのだ、コスラは。怒ってるんじゃなくて。

 人間の身勝手な行いによって、地球環境はここ数十年で劇的に変化してしまった。それによって、この地球に住めなくなり絶命した動物も数え切れない。さらに、他の動物だけではなく、仲間同士の人間同士ですら殺し合いを始めてしまう愚かさだ。


 そんな人間のこの地球での身勝手な行いが、偶然にもコスラの性癖のドストライクを直撃したのであった。


「そうだったのか……」


 俺は呆然としてしまった。じゃあ、一体、どうやってコスラを止めればいいんだ。


 すぐに自衛隊の戦車、戦闘機がやってきた。うてー!


 バキュン! バキュン! どかーん! どかーん!


 ミサイルが次々とコスラに直撃するが、コスラはものともせず、前進を続ける。外れたミサイルがビルを直撃して、崩れる。

「おのれぇぇ、コスラぁぁぁ」と悔しがる自衛隊の人。誰のせいだと思いっているのか。


 この短い間にも人間の愚かさが見え隠れし、コスラは余計に性癖が刺激されてしまった。


「「コスラが一度、シコってしまったら、誰にも止めることはできません! 人間たちの愚かさによって、300年の擦りから目覚めてしまいました」」


 俺の股間で頭をかかえるポコチン姉妹。頭を抱えても、別段、俺は気持ちもよくない。


 なんか、股間にいられても邪魔なだけに感じていた。


 コスラを止める術は存在するのか!




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