これは、作者の悪い癖(誉め言葉)が生み出した、壮大な物語だ。

なんだ、この世界観は。5~10文、この物語を最初に読んだ際に感じた事だ。
1話1話のテンポが良く、すらすらと、しかし最初は少し読みずらかった文字の羅列を掻き分けるように進む。すると、そこはもう砂と鉄の異世界。
圧倒的に没入できる天性の文面は、500の半分ほどから一気に改善。最早目が離せない。最初に文面だけで判断しては駄目だ。その世界観を信じれば、通過点で改善され、楽しみやすくなる。
そして、キャラの親しみやすさ。これは読む上でも、合うか合わないかで人気の分かれる作品もあるが、小市民然とした、それでいてユーモアのある主人公補正のかかった主人公は面白い。ヒロイン達も、皆スゴい。それはもう色々な意味でスゴい。また、親友、上司、戦友全てがキャラが濃いのにさっぱりとしている。一人一人が荒廃した大地の世界で生き抜いている様は、圧巻の一言だ。
ここで更にダメ押しを入れさせてもらおう!ここまで長く書き連ねているが、実は私がこの最高な物語を知るきっかけは、検索による偶然なのだ。絞ったのはジャンルのみ。そんな運命的な出会いができたのは、この作品が優秀であることを表していると思う。
この500話に及ぶ大長編は、通過点。まだ一部でしかない。しかし、読了しても飽きが全く来ない。
例えるならば、一品一品が濃厚かつ極上な、『喜怒哀楽のフルコース』!
後味はさっぱりとしており、一口でも口に入れば、病みつきです。
沢山の、笑いと、驚きと、ワクワクを添えて、どうぞ。御堪能あれ。

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