モラトリアムを思い切り味わい人向けの小説
- ★★★ Excellent!!!
大学生活……
人生における4年間のモラトリアム期間。
モラトリアムは運が良ければ楽な職場でも味わえるのかもしれないのだが、長時間拘束、残業、休日出勤が当たり前の会社員としての苦労を味わう事なく、バイトが嫌になったら直ぐにやめていいというイージーな場所。
そりゃまあ、勉強は辛いかもしれないがコツさえ掴んでしまえば大した事なくできる。
私は勉強ができずに専門学校に逃げて、ブラック企業に入社のお決まりコースだったが、退職して別の職場に行った今、大学生活を送っておけばよかったと後悔している。
この物語は、人生の猶予期間の中で起きた時間を主軸に物語が進んでいく。
全てを読み終えたわけではないのだが、その物語を読み終えた瞬間に、私の心に爽やかな風が通り抜けていくと確信している。
大学生でなく、社会人、特に大学に行くことができなかった人達に読んで欲しいと思う作品です^_^