第44話 あとがきにかえて
ここまで読んでいただいた読者様へ。
この度は本作品を手に取っていただき、誠にありがとうございました。ここまで私が執筆できたのは、皆さまのご声援があったことに他なりません。途中で、何度本作品の執筆を断念しようかと考えたことか……。
さて、話は変わりますが、実は本作を執筆する前に、私は『異世界転生モノ』を執筆しようと考えていたんです。
私は前作をカクヨムコンテストに出して、結局落選して、才能の無さにへこみました。でも、どうしても多くの方々に作品を読んで欲しくて、書籍化もしてみたくて、万人受けするものを執筆しようとしたんです。
けれども、それは止めにしました。途中で、なんてつまらない事をしているんだろうかと思ったからです。自分で執筆したいものを、フォーマットに従ってまで書く必要があるのかと思ったからです。私は目の前の事に惑わされて。識別子でしか判断できなくなっていました。
いずれにせよ、自分が全力で書けないものであれば、自分の得意なジャンルで失敗している時点で上手くいくはずがありません。だから、誰に何を言われようが構わないので、需要の偏りがちなロボットSFものを執筆しました。それも、鬱気味でくらーいダークファンタジー。万人に受けるわけないと思いつつ、それでも面白くできるなら良いと思いました。
実際、多くの評価と星(私からすれば)をいただけました。また、更新するたびに毎回ハートを付けて読んでいただいた方々もいらっしゃいました。本当に、感謝してもしきれません。
総論として、本作品は挑戦的な部分が多かった中で、やりきってよかったなと思える作品でした。(カクヨムコンテストはダメでしたが。(トホホ))完成度はともかく、やりたいことはできたのかな、と。
WEB小説は本来、自分が執筆したい作品を執筆するために設けられた場ですからね。ただそれなのに、WEB小説の場で同じような設定と同じような物語の作品が量産されてしまうのは何故だろうかと、誰もが感じている思います。
もちろん、その中には同じ題材の中で自分の実力を試したいから、若しくは本当に好きだからそのジャンルで戦っている人もいると思います。だからどうこうは言いません。けれども、本来WEB小説のあるべき姿を忘れて、傾向が偏ってしまう事は、まずい状況なのだと感じています。それらが面白い面白くないとかは別に、新しい作品が生まれづらい環境にあるのかなと言う事です。
きっと、我々はどこかで変化しなければならないのだと思います。このままでは面白い作品でも淘汰されていくだけです。
その中で、私ができることは少しでも他とは違う作品を提供できればいいなと言う事です。それは前の世代にしてもらったことを、次の世代へ繋げていく。そう考えて、本作品を仕上げました。変わらなければ、大切なモノは次の世代へと繋がっていきませんから。
長文、失礼いたしました。
重ねて御礼を申し上げるとともに、引き続き頑張りますので何卒よろしくお願い申し上げます。
魔導動力源彼女。 《メインエンジンカノジョ》 海 豹吉(旧へぼあざらし) @zyaguchi_hebo
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