美しく、残酷で、誰よりも優しい王様

貧困や圧政、理不尽のなかで生きていた主人公が持つ唯一の家族。
その姉が殺されたことで彼の復讐が始まる。そしてそれは同時に、天に届くほどの業を積み上げていくことの始まりでもあった。

綺麗事だけでは成り立たず、それでいて汚れや不純さを感じさせない主人公の生き方、描写がただ美しい。

かなりの大作、長編ですが、時間を掛けるのにふさわしい作品です。