ライトでない、異色の作品

ただのオタクの生態を描いたライトノベルと思うなかれ……

長い! とにかく日常が長い!

何かを匂わせるプロローグから一転、続くのは主人公と仲間達の掘り下げ。

その文量は、様々な事情とコンプレックスを抱える登場人物たちに感情移入させるには十分過ぎるほどだ。

もしかしたら、ここで読むのを止めてしまう人もいるかも知れないがそれは非常にもったいないと言えよう。

何故なら、五章から大きく動く事になる本作は、ここからが作者の腕の見せ所と言っても良い。

緩から急へ。

静から動へ。

引き寄せられるように一気に読まされてしまう圧倒的な描写力と筆力。

物語が始まるのはココからだ。

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