またの名を、フランツ

グレゴリオ暦1740年、神聖帝国の皇帝オットーが崩御した。それを引き継ぐことになったのは皇太子フランツであったが、彼も父帝と同じ病に倒れこの世を去ってしまった。彼以外に男系男子がいない皇帝家。そこで、フランツの双子の妹、マリア・フランツィスカを「フランツ」に仕立て、その場を凌ぐことになる。
女性の王を許そうとしない家臣たち、そして敵国のトイトーネン王国による軍事介入。彼女は様々な問題に立ちはだかるが、それでもひるまず挑んでいく。それは、彼女の愛する全ての民のため、そしてとある人のためでもあった……