読了後には、現実的に前を向ける作品。

 昔、ギタリストとしてネットで有名になった男と、その男のファンだった会社員が主軸となる作品。そしてそれを取り巻くネットの住人と、現実の人々を描く人間ドラマ。
 元有名ギタリストは、自分を叩いてきた相手を叩き返したことで、転落していく。その周りにいたのは、自分を信仰するネットの住人だった。
 一方、会社員の男性は、最低な現実から救いを求めるように、その元ギタリストの復活を望んだ。その周りにいたのは、最低ながら現実の人々だった。

 果たして、会社員の男性の願いは元ギタリストに届くのか?
 会社員の男性を待ち受ける、さらなる悲劇とは?
 現実とネット。現実で叫んだ声はその人に届かないけれど、
 ネットの声ならその人に届く……のか?

 情報社会と現実世界を生きる、今の人々に読んでほしい作品。
 タグに「鬱」とありますが、最後には希望が持てるラストになっています。

 是非、ご一読ください。

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