エピローグ

 夕暮れ? 今この町は晴れてる!

 それに気づき走って家に戻り準備をした。みんなとの約束を果たすため。


 7月7日、20時23分。山中の駐車場にて。

 町の全てが見渡せた。電気は止まり夜景は見えず落下地点すらも分からなくなっていた。

 そこで空を見上げた、光のない世界で空だけは輝いていた。結果的にみんなで見ることはできなかった。

 でも、最後に思い出したのがみんなの無残な姿じゃなく、きっと此処に居ただろう無邪気な笑顔だった。

 座り込んで最後の天の川を眺めていた。するとあの時と同じく空が光った。終わりのようだ。

 昔の思い出なんかじゃない、もしみんなが生きていただろう未来が浮かび上がった。きっと楽しく明るかっただろう。でも結局、みんな死ぬんだ。遅かれ早かれ、みんなもうすぐ死ぬはずだったんだ。

 岡田、本間、高橋、鈴木、そして前田。もうそろそろそっちに行く。


 そして空を見上げながらゆっくりと目を閉じた。

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世界終末、最後の約束。 @siosio2002

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