元ネタ大全

あなたはこの作品に仕込んだネタ、どこまでわかりました?


・竹内洗

 名字の元ネタは後述ビユーテー社の旧社名、竹内鉄工より。


・二液式コート剤

 現在の洗車機用コートと呼ばれるものは最初の薬剤で車の塗装面をイオン化し、次の本命のコート剤(最初のコート剤とは逆のイオン特性)をかけることで二つのコートがしっかりと表面を覆い車を汚れから守る。元祖はビユーテー社の『グローワックス』で、現在の同業他社のコート剤も原理的には一緒である。


・ワックスと乾燥のみのコース

 フルサービス機のみのオプション。コイン洗車場やドライブスルー洗車機にはそんなオプションはないので探さないように。


・ロール

『ミッター』とも呼ばれる。


・今では法律とかいろいろあってできないらしい、四基ものモーターファン

 正確には『大出力の送風機用ファンをたくさんつけると電気容量が足りなくなる』である。不可能ではないが電気よりも洗車機の導入コスト、要するにお値段が跳ね上がるので最近の洗車機はみんな大型ファン二基である。


・ガソリンや軽油売るより実はタイヤ売ったり客に洗車してもらう方が

 恐ろしい話だが、ガソリンでスタンドが得られる利益は一リッターあたり一桁円だとか。リッター八円と換算すると、30リットル給油しても利益は一台240円ぐらい。ひと月に一万台来ても月の利益は240万。その中から設備維持費に従業員の給料エトセトラ……。そらガソリンスタンドが減りまくってるというのもわかります。


・今日の晩飯と渡されたハンバーガー

 ガソリンスタンドの話でなくて申し訳ないが作者がコンビニでバイトしていた時代、よく店長(オーナー)からハンバーガーを差し入れでもらってました。理由は廃棄弁当の持ち帰りを防ぐため。作者勤務当時、廃棄された弁当を食ったホームレスの方が食中毒をおこし、コンビニの本部から『絶対店員に持ち帰らすな!』という通達が来てたためでした。


・木場町布里

 名字の元ネタはビユーテー社の本社所在地、名古屋市木場町より。布里はモチーフにした洗車機、ビユーテー社製『ソフサス』が布ブラシを初めて採用したので『布 女性名』でググったら布里という名前がトップで引っかかったため命名。

 ちなみにビユーテー社は現在洗車機御三家と呼ばれている洗車機大手のうちの一社。『ユ』は大文字表記で正解(昔は役所に会社設立を申請する際、小文字を社名の中に使えなかったため)。


・A液とB液間違って入れて、メーカーを呼んだことありますね

 実際はメーカー呼ばんでも直せる気がするが……。


・一本二十九円

 作者行きつけのスーパーだと19円でありました。


・油圧百トンプレス

参考URL:http://m-mito.com/PDF/kinzokuores2.pdf

こちらは150トン~270トンクラスですが。


・別にリョナ趣味も機械姦趣味もありません

 どちらも作者の好物で(殴


・緑髪の音声合成ソフトの女の子

 みっくみくなあの娘。ちなみに緑髪のキャラクターがヒットするのはヲタ業界では極めて珍しいそうで。


・大きい車屋さんにおいてあるタイプの機械で三百万から五百万

参考URL:https://item.rakuten.co.jp/tooldepotoc/10001023/

安全自動車製となってますが実際は洗車機御三家の一つダイフク社製『ジスペクト』のOEM品です。


・一千万を超す

 布里のモチーフ、ソフサスが発売当時これぐらいしたそうです。現在のビユーテー社の最高級機『オシュレーションマシン・オメガ』が千五百万位だそうで。


・潜望鏡! たわし洗い! 壺洗い! 泡踊り!

 大人のお風呂屋さん、ソープランドのお姉さんのテクニック。詳しくはググれ。


・マウンテンサイクル

 アニメ『∀ガンダム』の有名ガジェット。本来は昔の危険物を封印した場所の意味だがここでは『ゴミなのかいるものなのかわからないものの山』という意味で使っている。


・不織布

 細かい繊維(紙とかナイロンの細い糸とか)をプレス機で押しつぶして樹脂で固める方法で作られる布。身近なところでは眼鏡拭き、使い捨てのレンズクリーナーがそれ。ちなみに普通に服とかで使われる布は織布と呼ばれる。

 洗車機では不織布が主流だが織布を採用した洗車機もある。


・きのうはおたのしみでしたね

 ゲーム『ドラゴンクエストⅠ』でラスボスの竜王を倒しローラ姫を連れて帰る途中宿屋に止まると出発前に店の主人に言われる。何を楽しんでたかって? あれだ。勇者も大人の階段を上ったんだよ!


・木場町機工

 元ネタはもちろん前述ビユーテー社。『機工』の由来はビユーテーの子会社で洗車機の輸送・取り付けを行うビユウテイ機工から。


・原宿愛

 元ネタは御三家の残り一つ、エムケー精工製洗車機『アイランクス・ラフォーレ』が名前の由来。


・工事費込み三百万

 実際は輸送費と設置費だけで百万位するそうですのであり得ないのですがw


・スポンジなんて、音はうるさい、洗いが悪い、最低ですわぁ

 現在のスポンジ機は昔に比べてずいぶん静かになりました。


・ベッキー

 この場合は人様のもの大好きな某氏ではなくラノベ『のうりん!』に出てくる教師、戸次菜摘べっきなつみのこと。


・立花道雪

 戦国時代の武将。雷に打たれて下半身不随になったというエピソードを持ち雷神の別名で呼ばれるが、本名が戸次鑑連べっきあきつらのためネットでの通称がベッキーになった。立花道雪と呼ばれるのは後世、死後のお話。


・富洲洗浄機

 元ネタは昔存在した洗車機メーカー『富士洗車機』から。1970年代に日本で行われたF1グランプリのスポンサーになったことでカーマニアの間でちょっとだけ有名。


・富洲の新型の実力とやらを見せてもらおう

 正確には『連邦の新型の実力とやらを見せてもらおう』。アニメ『機動戦士ガンダム』でシャアが言ったセリフ。


・昔々、車にワックスを塗って塗装を保護していた時代は車体が熱い方がなんせロウなんで金属への着きがよかった

 今から50年ぐらい前、洗車機はバカでかい連続洗車機と呼ばれる機械が主流で、車はコンベアで運ばれいくつものブラシをくぐって洗われていたのだが、乾燥前の工程で『HOTWAX』と書かれたペカペカ光るゲートを車がくぐると熱されたワックスが車に吹き付けられていた。


・CAST_IN_THE_NAME_OF_GOD,YE_NOT_GUILTY

 アニメ『THEビッグオー』、巨大ロボットビッグオーが起動するときに操縦席に表示される言葉。正しくは『神の名においてこれを鋳造す、汝に罪なし』という意味だそうで。


・洗車場での傷、故障は当店では責任を負いかねます

 そんなわけあるか。


・洗車、ショウタァーイム!!!.

 元ネタはこちらもビッグオー、『CAST~』の文字が流れた後主人公ロジャーが『ビッグオー、ショータイム!』と叫ぶ。なお洗車機から泡が出るのは客に『車を洗ってますよ~』と宣伝するショー効果のためで、わざわざ洗車機内で泡立たせて吹き付けている。


・チクビーム

 後述國鉄廣島に所属している115系電車に行われた改造で、電気を食うという理由ででっかいヘッドライトを小さなものに取り換えた際ヘッドライトのあった部分を鉄板で塞いでその上に小さなライトをポン付けしたそれが乳首に見えたためそう呼ばれている。


・國鉄廣島

 JR西日本広島支社の蔑称。数年前まで旧国鉄時代に製造された古い電車(前述115系とか)の吹き溜まりみたいになっていたため漢字の旧字体でマニアがこう表記した。2018年現在は最新鋭電車・227系の出現により急速に国鉄時代車両の駆逐が行われ、その汚名は返上されている。


・なんでや!

 2ちゃんねる用語、『なんでや阪神関係ないやろ!』が元ネタ。説明面倒なんでググれ。


・サービス、サービスぅ♪

 アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』、葛城ミサトが次回予告の際いった決めセリフ。


・一時間四五台

 実は最近連続洗車機が姿を消したのは価格がアレなのもあるが門型洗車機の洗車速度が恐ろしく早くなり連続洗車機なんか導入しなくてもよくなったというのもある。ビユーテー社が1990年代に発表した洗車機『ニューエクスプレス』にいたっては一分で洗車完了という恐ろしい速度で洗った。なお洗い上がりの結果はお察しください。もちろん現代の洗車機は早くてもきれいですよ?


・たて! 立つんだ、布里!

 漫画『あしたのジョー』、トレーナーの団平が主人公ジョーを励ますセリフ。ちなみに団平は片目がつぶれててアイパッチをつけている。


・鳥だ! 飛行機だ! 

 アメリカの特撮映画『スーパーマン』の一般市民モブの皆様の有名なセリフ。


・傾斜植え付けによる揺動効果で洗い効率アップ!

 2017年現在におけるビユーテー社の最高級機『オシュレーションマシーン・オメガ』の売り文句。余談だが『当社比三倍密度の布』の部分であるが、実際はオメガは先代に当たる洗車機、オスマより布の量を減らしたそうな。


・木場町布里・Ω

 もちろん前述『オシュレーションマシーン・オメガ』が元ネタ。


・「カーパックパワー、タァァァァァッチ、アァァァァァップ!」

 もちろん元ネタはアニメ『美少女戦士セーラームーン』、主人公月野うさぎがセーラームーンに変身するときのセリフ『ムーンプリズムパワー・メイクアップ』。ちなみに一期。二期以降はセリフがちょろっと変わる。


・カーパック

 1980年代にビユーテー社が洗車機に搭載した車の水垢落としコースのこと。


・タッチアップ

 洗車用語では『手直し』『キズ隠し』を意味する。洗がパンチパーマの車の傷を必死で磨いて消したのがまさにタッチアップ。


 最後に、執筆にあたり協力いただいたサイトというか洗車機愛好団体『洗車機まにあっくす』の角様、岸様の両氏に感謝の意を表します。ありがとうございました。

 それでは皆様、ご縁があれば、またお会いしましょう。

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安物なんかで洗わないでっ! 枡多部とある @toal_matturb

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