硬派で繊細な物語

面白かった。トラウマを抱えた人たちの葛藤が丁寧に描かれていて、お互いの会話の端々に過去を拭おうとしても拭きれない感じがある。キャラクター同士の距離感もとてもリアルに感じられた。笑いや涙もふんだんに盛り込まれていて、若者たちが持つ楽しさや苦悩がどのようなものか伝わってきたのも良かった。この作者のストーリーを読むのは初めてだが、とても繊細な方なのだと思う。時代的にも共感できる人は多いのではないか。

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