本人不在の逃走劇

機械の殻に意識を写し、歩兵の海に紛れて彼は行く。
機械に意識を写した彼を、紛れもなく殺すために、意識を写して奴が追う。

片方はすでに死に、もう片方はおそらく、部屋でコーヒーでも飲んでいるのだ。

人間不在の行軍でつづく、本人不在の逃走劇。

狂っているのは、誰か。

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