全てを失い機械の身と成り果てた男。それでも欲する望みの先には?

血の通わない戦場に一人。
敵は際限なく、真の意味で味方の居ない戦端で男は、目的のためにただ生を繋ぐ。
全てを犠牲にし、自分の体すらも捨てた男の狂気的な意志は読者の心を駆り立てる。


戦いの形は変わっても、やはり変わらない人の心。
効率化され、形式だけとなった無機質な戦場が主人公の思いを引き立てます。


誰もが抱いたことがあるだろう思いを描いた本作。
ミリタリーものが好きな方はもちろん、皆が楽しめること請け合いです。

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