最後まで目が離せない見事な構成のサスペンス!

ポテろんぐ様の傑作「誘買い犯」。
以前に一度読んだ時に印象に残っておりまして……この度、再度読みかえしてみました。

なんと!
「息子を返してほしいなら、ありったけのお金をかき集めてこい!」ではなく「制限時間内に用意されているお金を使いきれ!」とは、普通の(?)誘拐犯のお話ではありません。

主人公も普段なら(息子を人質に取られていない状態なら)うれしい&大切なものでしかないお金が……それも”超大金”が、ノルマクリアごとに”時間内に消費しなければいけない単なる紙切れ”と化していくように思えました。

そして、最後のオチには、うなりました。
まさに”なるほど。”と!

最後まで目が離せない見事な構成のサスペンスです。
そして、一連の流れに”一本の信念が通っていた”ことを、その最後に突き付けられるサスペンスでもあります。

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