読み進めていくにつれ、子供であって子供ではないあの学生時代ならではの切なさや甘酸っぱさが、しっかりと蘇ってきました。胸がキュンとするシーンもあり、とっても爽やかな読後感の青春ストーリーです。そして表現も巧みであり、特に私が「素晴らしい!と思いましたのは、地の分の最後から2文目の箇所でしたね。加奈の視界に映っている情景が、読者である私自身にも届けられてくるかのようです。
静かでありつつも躍動感がいきいきと表現された、爽やかなお話でした。