やわらかでありながら、リズム感のある文体、さらに絶妙な効果音。本当に一生懸命、”だいすきなあの人”のために、さくらのドレスを作っている主人公の姿が目に浮かんできました。そして、読み終えた後も、小説の受け取り手側(読み手側)にしっかりと残る余韻。主人公と”だいすきなあの人”についての想像が様々に広がりゆく素敵な作品です。
今の季節にぴったりな、かわいくてやさしくてあったかいお話です。読み手の想像力にゆだねられている部分がまた素敵。世界がどこまでも広がります。わずか800文字。さくっと、ゆるっと、しあわせな気持ちになれますよ。ぜひ読んでみて。