演劇最高~!嘘だと思うなら、市民演劇サークルに入ってください。

読了。

「日曜演劇家」というタイトル、いつもオシャレなタイトルを付けるキタハラさんの付けたものとしては地味すぎる……。

というわけで後回しになっていましたが、読んでみるとエネルギーが爆発する、超新星爆発のような物語でした。

憧れちゃうなと思うのは、各キャラクター一人一人が説得力のある人物として描かれているところ。人物にしっかり存在の重みがある。これはなかなか難しいことなのです。単なる書き分けではない、そこにいるという重み。
そういう意味では本田さんの出番が後半少なかったような?

女というのは不思議なもので、どんなにダメだとわかっている男でも捨てられない時があるわけで。
晴美さんの気持ちはよーーーくわかりました。お金が無くても愛がある、はある意味、本当なのです。それでもやっぱりなんだかんだ一緒にいる理由が、あるんですよね。

芝居というのは作用と反作用なんだと感じました。
役同士もそうだし、舞台と観客もそう。
揺れるブランコのような不安定だけど楽しい乗り物の上に、みんなで乗っかってる。
箱という乗り物は夢の、または虚の世界へみんなを誘ってくれる。素敵です。

そんな庶民から遠い演劇の世界に飛び込んできた老若男女!
え?芝居なんてできんの?
ってところから始まるんですけど、某有名演劇マンガとは違って、境さんの演出の付け方は、「テンパらないようにしてる」ので、何となくできそうになってくる。
自分がもしここで役者だったら……リアルに考えちゃいますね!
わたしは今ここで文章を書いてるけど、舞台で大きな声で滑舌よくセリフを言うのもいい!
この歳になると端役でもいい!
みんながどんどん、のめり込んでひとつになっていくのが見ていて気持ちのいいところでした。

ああ、読み終わってしまった。
今回は胸いっぱいに何かを受け取りました!素敵な物語、ありがとうございました!

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