読了。
「日曜演劇家」というタイトル、いつもオシャレなタイトルを付けるキタハラさんの付けたものとしては地味すぎる……。
というわけで後回しになっていましたが、読んでみるとエネルギーが爆発する、超新星爆発のような物語でした。
憧れちゃうなと思うのは、各キャラクター一人一人が説得力のある人物として描かれているところ。人物にしっかり存在の重みがある。これはなかなか難しいことなのです。単なる書き分けではない、そこにいるという重み。
そういう意味では本田さんの出番が後半少なかったような?
女というのは不思議なもので、どんなにダメだとわかっている男でも捨てられない時があるわけで。
晴美さんの気持ちはよーーーくわかりました。お金が無くても愛がある、はある意味、本当なのです。それでもやっぱりなんだかんだ一緒にいる理由が、あるんですよね。
芝居というのは作用と反作用なんだと感じました。
役同士もそうだし、舞台と観客もそう。
揺れるブランコのような不安定だけど楽しい乗り物の上に、みんなで乗っかってる。
箱という乗り物は夢の、または虚の世界へみんなを誘ってくれる。素敵です。
そんな庶民から遠い演劇の世界に飛び込んできた老若男女!
え?芝居なんてできんの?
ってところから始まるんですけど、某有名演劇マンガとは違って、境さんの演出の付け方は、「テンパらないようにしてる」ので、何となくできそうになってくる。
自分がもしここで役者だったら……リアルに考えちゃいますね!
わたしは今ここで文章を書いてるけど、舞台で大きな声で滑舌よくセリフを言うのもいい!
この歳になると端役でもいい!
みんながどんどん、のめり込んでひとつになっていくのが見ていて気持ちのいいところでした。
ああ、読み終わってしまった。
今回は胸いっぱいに何かを受け取りました!素敵な物語、ありがとうございました!
思わずレビューを書かせてもらいます。ただ今6話まで読んでいます。
というのも実は私、20代の頃に芝居をしておりまして(-。-; あまりにこの作品がリアルで当時の想いが込み上がってしまいました💦それくらい主人公の考えている事や出てくる登場人物達がリアルです。
それにさすがキタハラさんというべきか、とにかく心情と情景の描写がとても上手です、というかパーフェクトです。とくに芝居の世界を知ってる僕からしたら、その場の空気や匂いまで明確に伝わってきます。お芝居の練習している場所、飲み屋、別れたのに同棲している元カノとの距離感…。全てが懐かしく、かといって変に美化していない所に登場人物へと寄り添う愛情をとても感じます。
主人公の境くんが、市民の皆さん(一癖も二癖もありそう!)をどう舞台に立ち上がらせるのか。人生逆転なるか? これからが楽しみです。