ファンタジー世界の変身ヒーロー
@koooum
序章
VS悪のボス
『そろそろ終わりにしようか?』
黒の戦士が言葉を発した。
「えぇ、そうですね。博士。。。」
銀の戦士は答える。
先に動いたのは、黒の戦士。常人では不可能なスピードで銀の戦士へ向かうと、右手を突き出す。只のパンチに見えるが、大きく躱す銀の戦士。
銀の戦士が立っていた所を眩い光が突き抜ける。
黒の戦士の拳から、光の残照が煌めいていた。
「どうして?・・・・」
苦しそうに呟く様に銀の戦士から発せられた言葉は、黒の戦士の耳にも届いた。
『どうして?そんなのは、愚問だ。私は全てを憎む。科学を。人を。世界を。
だから、滅ぼすのだ。私以外が存在しない世界を作り、そして私すらも滅ぼそう。この星と共にな。』
黒の戦士は、腰を少し落とすと構えを取る。その構えには、銀の戦士も見覚えがあった。
「博士!」
銀の戦士が何かを察して、叫ぶ様に黒の戦士へと声を掛けるが
『私が間違っているなら、その全てを持って、止めてみろ!応えてみろっ!』
そう応えて、地面スレスレを、滑る様に銀の戦士へ向かう黒の戦士。
「バカ野郎!」
向かい合う銀の戦士も同じ構えから、地面スレスレを滑空する様にして、向かう。
そして2人の戦士は、お互いの出した光に包まれた。
「ぐはっ。」
光が収まり2人は、交差した様に立ち位置を入れ換えて立っていたが、銀の戦士が苦しげに膝を付く。
『僅差だが、それが命運を別ける。
私の勝ちだ。さらばだ。』
どこからか取り出した銃の様なモノを銀の戦士へと向け、引き金を弾く。
「負けるかぁぁぁ!
全てを解放する。いけぇぇぇぇぇ!」
銀の戦士も銃の引き金を弾いた。
両者の弾丸は、戦士の中央でぶつかり合い力を拮抗させていた様に見えたが、それは一瞬。
銀の弾丸は、赤や蒼、黄、緑と4色の帯を引き黒の弾丸を押し返す。
『うっ、うぁぁぁぁぁ!!』
黒の戦士の元に戻った弾丸は、着弾した場所を中心に、周りの景色ごと吸い込むかの様に消えていく。
『私は、終わらん。これで、終わらんぞぉぉぉ!』
黒の戦士は、その場から消え、銀の戦士だけが立っていた。
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