長野、三億円、天狗、シマウマ。ひらめいたのは、星空の下の映画体験。

長野県諏訪郡原村。八ヶ岳のふもとのペンション村。
そこで毎年の夏に開かれるのは、「星空の映画祭」。

能天気な男と現実主義な女がいて、三億円があって、
天狗がうろちょろして、シマウマをこっそり飼って。

そんなナンセンスでお洒落で軽妙な群像劇によって、
昭和のころの「スターダストシアター」が語られる。

時は流れ、平成も半分以上が過ぎたころにもう一幕。
1渡は立ち消えになった野外映画を復活させる為に。

「どこまで本当なんだろう?」と、思わずググった。
冷え込む夏の長野の星空と、映画「体験」に憧れた。

星空の映画祭に行ってみたい。この目で見てみたい。
読者をそう思わせる、巧みで素敵で爽やかな作品。

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