きっと、ずっと、君を待っている。

 主人公は初恋の相手を失い、失意の底にいた。しかし、ある日のテレビに初恋の相手が映りこんでいた!
 これは一体どういうことなのか? 混乱する主人公のもとには神様も現れていて? 
 彼岸花と言うと赤く毒を持っていることから、血や不吉な物として描かれがちだが、まさかこう書いて来るとは思いもしなかった。まさに彼岸花の毒を神話学的に利用した、逆転の発想だ。この「彼岸花×何か」という企画の中でも、異色の作品だろう。
 そして、題名の通り二人は「また、めぐり逢う」のだ。主人公の予想外の行為と、神様のちょっとした力によって。
 淡い初恋と、神様と彼岸花が起こす奇跡。
 是非、ご一読ください。