あのとき公園で降っていたものは? 彼女を酔わせたのは?
- ★★★ Excellent!!!
風薫る5月の公園での昼下がり
交錯する現在と過去の出来事
あのとき降っていたのは雨? そうではないもの?
そしてそれは彼女の嘘? それとも……。
主人公目線で想い返すあの頃とあの人。
今目の前にいる初老の男性。
言葉にはしないけれど交錯する想い。
読み進めるにつれてさざ波のように心が揺れます。
それはあの公園の藤棚の花房が揺れるように。
爽やかな風を感じつつも「いろいろな」ことを思わせてくれる素敵な短編です。