あのとき公園で降っていたものは? 彼女を酔わせたのは? 

風薫る5月の公園での昼下がり

交錯する現在と過去の出来事

あのとき降っていたのは雨? そうではないもの?
そしてそれは彼女の嘘? それとも……。

主人公目線で想い返すあの頃とあの人。
今目の前にいる初老の男性。
言葉にはしないけれど交錯する想い。

読み進めるにつれてさざ波のように心が揺れます。
それはあの公園の藤棚の花房が揺れるように。
爽やかな風を感じつつも「いろいろな」ことを思わせてくれる素敵な短編です。

その他のおすすめレビュー

桜井今日子さんの他のおすすめレビュー365