そこにロクでもないことがあると分かっていても、その先を覗いてしまう。

登場する人物はどうしようもなく利己的な人が多いですが、でも皆、行き止まりのような場所で引き返すこともできずに、ぐるぐると彷徨っている気がします。

そういったものから目を背けたくもありますが気づけば、先も見えず、振り返ってももうどこにも戻れない主人公、岡村さんの行く末を彼のほんの少し背後から、見届けたくなります。