傾向と対策。ハヤカワSFコンテスト版。

作品の内容を説明しないレビュータイトルで済みません。また、カドカワに喧嘩を売ってるようで、レビューと雖も削除されるのでは?と冷や冷やしてます。でも、閲覧者に読んで貰いたいので、それを優先しました。
さて、本題の作品紹介ですが、まず、登場人物が多くはありません。(まぁカクヨム投稿作品の中では多い方かな)。その限られた登場人物が其々の主義主張の代表者なので、苦もなくストーリー展開に随いていけます。つまり、読み易いです。
また、映画的と言うよりは、演劇的です。強いて映画に喩えるならば、法廷映画に近いかも。アクション的な興奮よりも、展開そのものに興奮します。
何故なら、登場人物達のセリフに心を震わされるからです。
加えて、悪人は登場しません。主義主張が異なるだけで、それを如何に収斂させていくか。ここに作者の力量が遺憾無く発揮されています。終盤に記される"権利"のコンセプトなんて、唸らせるものが有ります。大人向けの作品です。
SFファンにはアシモフのロボット三原則に感激した方も多いと思いますが、それに近い感銘を味わえるでしょう。
作者の様に、各種コンテストの通過作品を投稿して貰えると、勉強になって凄く助かります。