初対面
ギルドに行くと、なにか、クエストカウンターの前に人だかりができていた。
それを、見た、クレアが、とてもキラキラした目で、
「あ、あああああれは、もしかして、もしかして………………」
と壊れてしまっていた。
………目をキラキラしていたから、別に悪いことじゃないんだろうけど。
「どうしたんだ、そんなに、慌てて?」
「あ、慌てるもなにも、当たり前です!!だって、異名【破壊の魔女】メディア・セルシアがクエストカウンターの前にいるんですよ!!」
「いや、いるんですよ!!って、そんな興奮して言われいてもわかんないし………普通のことだろ 。【破壊の魔女】さんだって、冒険者なのだからさ、クエストカウンターの前にいることなんて」
「ふ、普通じゃありませんよ!!ここがもし帝都ならありえますけど、ここは、の帝都じゃないのですから!!」
「そうか………参考までに帝都ってどんなところなんだ?女神様?」
え?ここで、私に振って来ますかね、普通!?
「え、えーと、帝都とは…………確かですね………帝都、王都の2つの都であります。ってこれぐらいしか、わかんないけど……」
「いや、それだけで、十分さ。つまり、異名持ちぐらいになる帝都や王都じゃないとクエストを受けないと……それで、ここでクエストカウンターの前にいるのが不思議であると」
「そういうことです………で、こんなことをしている内に帰ってしまうかもしれないですから、早く、私達も会いに行かないですか?」
クレアは、とても、興奮しながらそう言った。
「そうだな、俺としても、早く異名持ちに会ってみたいし。……………でも、急がなくていいと思うぞ、なんたって、【破壊の魔女】さんは、俺達に、いや、もっと言うならば、ユリエ・エクソメイルに会いに来たんだろうからさ、そうだろ、【破壊の魔女】さん?」
彼の視線の先では、【破壊の魔女】こと、メディア・セルシアが驚いた表情でこちらを見ていた。
そして、クエストカウンターに群がっていた冒険者達の真ん中から、こちらに歩いてくると、
「よく、わかったね。君、凄いや」
私は、目を奪われた、とても艶やかな銀色の髪の毛が、腰程まであって、癖毛などなくて、ストレートだった。
………って、そんなことは、どうでもいい、なんで、彼は分かったもだろうか、それに、どうして彼の声が、聞こえたのだろう……
「そうか、普通じゃないか?だって、自分以外の、魔法使いが、生まれたんだぜ、そりゃ会いに来るだろ、…………どんなやつなのか、見るために。で、ここからは、俺の唯の予想なんだけどさ、もう1人のユリエ・エクソメイルではない、魔法使いは、弱かった………いや、唯魔法使いになれるだけの魔力があったとか、そういう感じだろ?」
彼は、とても勝ち誇った顔でそう言った。
「君、本当凄いね。そこまで分かっているだ………ってことだからさ、私と決闘しない?ユリエさん?」
そう言った、そして、私に笑いかけてきたのだった。
「えぇぇぇぇ!!決闘ですか!?」
「うん、決闘」
………ど、どうしよう、決闘って言ったって……私、全然魔法とか覚えてないし………
ふい、私の肩が、叩かれた。
「どうかした?」
「ああ、少し考えがあるんだけどいい?」
「私は、いいですけど………」
「ってことだからさ、少し時間貰ってもいいかな?メディア?」
「……ふふ、私のことを名前で呼ぶだなんて恥ずかしいことをしてくれますね。……別にいいですけど」
確かに、彼女の頬はとても赤くなっていたから、照れたんだろ。
………なんだろ、一気に近親感が湧いてきた気がする。………って、一応は私、女神なのだから、近親感が湧いちゃだめだよね。
「……で、君の考えってなんなの?」
「俺の考えはな…………女神様はまだ、全然魔法覚えてないだろ?だからさ、2対1でもやろうぜって話」
「そ、それって、卑怯じゃないない?」
「ああ、卑怯かもな。でも、相手は、異名持ちなんだぞ。…………ってまあ、そんなことは、どうでもいいか。異名持ちか異名持ちじゃないか、まあ、そんなことはどうでもいいんだわ。唯、俺が、あいつとやってみたいだっけって話………それに、俺の本当の力が見えるかもしれないぞ?」
………2対1っていうのは、とても看過できるようなことじゃないけれど、でも、彼が言ったことも一理あるとは思う。私は、魔法全然使えないし、それに、彼の本当の力が、さっきは、そんなことあるわけがないと思った、二刀流が見れるかもしれない。そう考えると、やっぱり、ここは、彼の提案に乗っておくことか、先決なのだと思う。
そして、私が彼女に提案しようとしたら、
「ってことでいいかな?メディア?」
「ああ、いいとも。それにしても、君は面白いな」
「そりゃ、どうも」
え?どういうなの?なんで、彼女に私達の話が聞こえているの???
「はは、女神様ってたまに、ポンコツになることあるよな。なんで、自分たちの声が聞こえているのか、それは、俺達の口の動きから読み取ったんだよ」
「口から、読み取った?」
「ああ、俺達の口の動きから、なにを言ったのか、だいたいどんなことを言ったのかぐらい、判断することだって、できる…………まあ、これは、俺の考えであって、本当かは、知らんけどさ。真実を知りたいのなら、本人に聞いてみればいいじゃないか?」
「そうですね。なんで、私の話したことがわかったんですか?」
「なんでかって、それは、そこの彼が言ったように、口の動きからっていうのも多少なりともあったけど、正確なことを言うならば、この【レイド】のおかげかな?」
彼女は、耳の方に手をあてながらそう言った。
「「レイド???」」
彼もそれは、知らなかったみたいで、私と声が重なった。
そんな、私達とは、全く違う反応をしたのが、クレアだった。
「………れ、レイドって、あれのことですよね、あの、特定の自分を指定することにより、その指定した人なら、半径10メートル以内なら、会話を聞けるっていう…………でも、【レイド】は、モンスターからポップする中で、最高ランクである、SSだった、はず。そんな物を、こんなところで使うだなんて…………」
「あはは、やっぱり、可笑しかった?」
「はい、可笑しすぎます!!………………って、馴れ馴れしいですよね………ごめんなさい………」
「っく、この子可愛いすぎじゃない!!なんて、名前なの?」
彼女が、とても興奮しながらそうクレアに聞いた。
でも、クレアも、固まっちゃって、なにも口をパクパクしているだけで、なにも話せていなかった。
「く、ユミール・クレアと申します!!」
「ふふ、やっぱり可愛い………」
………この人やばい気がしてならないですけど………
「って、そろそろ本題に入った方がいいよね。私もそんなに時間があるわけじゃないし。じゃあ、そこの広場で始めようか♪」
彼女は、とても楽しそうに笑った。
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