十代の頃の自分に読ませたい。

母親が行かせたがる高校に進み、不登校になったユキノ。
近所の煙草屋さんに来た「魔女」と一緒に、ヘンな料理を作ることに。

ハ行の最初の文字を2回続けて言うことはできるけれど、
「父」の対義語である漢字一文字をタイプしようとすると
吐き気がする(自分を娘の立場に置いたときに限る)。
ユキノの母、という文字は書けます。
私の一親等の女性を表す文字は、ここ数年で一切書けなくなった。
そんな私からすると、一話一話、胃がキュウっと締まって、
トラウマ刺激されまくりの作品です。

〝一見〟愛情に溢れている親と言うのは厄介で、
嫌いだと思う自分が間違っているのだと感じてしまい、
自分の中の矛盾に引き裂かれそうになるんですが。
ユキノはちゃんと、好きだけど、嫌いなところもあると
自分の感情を整理することができた。
彼女にとって不登校、ニワトコさんやキワコさんや
家族でも学校でもないところで過ごした日々は、必要な時間。
ユキノ自身が変わっても、親が変わってくれるわけではない。
安易なハッピーエンドではないのがいいですよね。

食べ物を美味しいと思って食べることができる、というのは、
生きていく上でとても重要だと思います。
食べることが嫌いだと、料理にも関心持ちませんし。
あと、両親の間に愛情があるのを、子供から見てわかる、
というのも、重要なんだろう。

十代の頃の自分が読んだら、激怒しながら号泣すると思う。

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