時に穏やかに、時に微笑ましく、時にヒヤリと。

素直な語り口の、非常に読みやすいエッセイ集です。
気どることなく、ご主人と暮らす日々のあれこれが綴られており、お二人の微笑ましさにはクスリと笑みが漏れるでしょう。

創作について、家庭菜園(大きい!)の管理や収穫について、さらにはご自分の病状まで及ぶ話題は、豊富で尽きません。

一点、他の作者さんのエッセイと大きく違うのは、「常の日に非ず」のコーナーにまとめられた怪奇と死についてのエピソードです。
エッセイにしておくのが勿体無いくらいの、背筋を寒からしめる話がサラッと語られていきます。
恐いのが苦手な方は、ここだけは読み飛ばしてもいいかも。

いつも自然体で、人柄に惹かれる方も多そうです。
落ち着いた大人の随想が好きな方にオススメですよ!