概要
誰にも共感してもらえなくていいんです。だって私は惨めだから
歓楽街、歌舞伎町に、一人の少女が居た。
彼女は捻くれつつも、毎日に感謝し、平穏な日々を生きて来た。
しかし、唯一の肉親、母の失踪。そんなことが彼女の人生の歯車を狂わせる。
彼女は捻くれつつも、毎日に感謝し、平穏な日々を生きて来た。
しかし、唯一の肉親、母の失踪。そんなことが彼女の人生の歯車を狂わせる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!打算だらけの心にも、たしかに残る少女らしさへの共感を覚えさせる傑作
私はこの物語に、唯一無二の熱意を感じました。
ダークサイドの描写が、作者の手の内でしっかり管理されていて、本当によく練られているのを感じます。作者さんの執着すら、文面を通して見えるようです。(こう言っては失礼かもしれませんが……)
歌舞伎町の稼ぎ頭のホステス。そのもとに生まれた、愛されなかった主人公のお話です。
復讐、嫉妬や欺瞞など、打算でつづられていく世界観に、熱量を感じます。
お金の数字がどんどんと膨らんでいく描写、また幻想性ある華美な描写の積み重ねによる、独自の自己愛、少女性に満ちた主人公視点の構築がそれは見事で見事で。
ラストの決着から、私は何とも言えない哀愁と、少しのしんみり…続きを読む