加害者側に着目したブラック企業小説!これは、現実にも起こりうる物語

ブラック企業ものは沢山あるけれど、その中でも比較的珍しいと思われる「ブラック企業の上司」に注目した作品。

主人公の持田は映画の配給会社に務める中年男性だ。彼は直属の部下である赤間に対し、無自覚でパワハラと思われる行為を繰り返していた。そんなある日、ついに大きな出来事が起きてしまう……。

読みながら、持田のように無自覚でパワハラなどを行う上司は現実にいるのではないか、と思った。昔と今を比較し、無意識のうちに自らが新人だった時の基準を当てはめる。当人にとっては当たり前だったそれが、現代で言うパワハラやブラック企業だとは夢にも思わずに。

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