第4話
色々な事が起こったその夜。
俺は飯を食い終わって。
風呂に入ったり、歯を磨いたり、勉強したりした。
その為に、あっという間に夜遅くになり。
午後11時31分だ。
明日も学校が有るから早く寝ないといけないな。
俺はその様に思いながら。
「.....ふああ.....」
スマホの時計を見てアラームを設定したのを見て。
さてさて、寝るかと決断して。
布団にモゾモゾと入った。
そこで俺は妙な違和感に気が付く。
布団を嗅ぐ。
「.....何でこの布団.....あいつの匂いがするんだ.....?」
よく見ると。
栗毛色の髪の毛が何本か落ちている。
その事に俺は何となく変な想像をしながらも。
あり得ないと思うが。
と思いながら。
そのまま、横になる。
「.....あいつめ.....まさかな.....」
そして俺は。
そのまま寝てしまった。
☆
「.....」
「.....」
ばったり会ってしまった。
はるか、と、だ。
いやいやいや、またかよ。
何?俺達をばったりこんな感じで会わせるのが好きなの?神様。
俺は天を仰いで。
運命の神様を妬んだ。
しかし、何故か。
今回は目の前の義妹は。
眉根を寄せて睨んでは居たが、いつもの眉根を寄せてでは無い。
困った様な複雑な。
とにかく、なんとも言えない顔付きで、眉根を寄せていた。
俺は見開く。
「.....」
「.....ゴクリ.....」
俺は冷や汗をかきながら、はるかを見る。
そのお返しと言わんばかりに、はるかも細目で見てくるが。
途中で、耐えられなくなったのか。
トントントン.....。
階段を降りて行った。
俺はその事に。
ため息を吐いて。
そして俺も降りて行く。
☆
『誘拐犯は何を考えて誘拐したのでしょうか?鈴木さん.....』
「何だ。今日は普通だな。お前ら」
俺達は朝飯を食いながら。
親父の言葉を聞いた。
そうか?
俺はクエスチョンマークを浮かべて。
考える。
「思春期ですかね〜」
「.....そうか?」
納得する、両親。
まぁ、そんなこっちゃ無いんだけどな。
そんな会話の横で。
全くと言っていい程にはるか、が無口だ。
うーむ、気になるな。
思いつつも。
時間が無いので、飯を食った。
☆
「.....ふああ.....」
全くよぉ。
勉学という人類が一方的に決めた様なクソ野郎は。
一体、いつまで続けなくちゃいけないのかね。
俺は1人、その様に文句で思いつつ歩く。
因みに今日は南は練習だ。
その為、本日、俺は1人で登校していた。
真正面には仲が良さそうな生徒の奴らが居る。
何とも妬ましいもんだ。
俺にはそんな奴は居ないからな(白目)
「.....」
『.....バカァ!!!!!』
しかし。
本当に何をやっていたんでしょうね。
我が義妹は。
あんなに俺のことを嫌っていた癖して。
忍び込んで、なおかつ俺のR18本を読むなんて。
なんつうか、変態性があったのか?
はるかって。
「あ。先輩!」
「.....」
それにベッドのシーツの匂いといい、変な状態だった。
真面目に俺の妹は何をやっていたのだろう。
何か、良からぬ妄想が広がるんだが。
困ったもんだ。
「ちょ!先輩!?完全無視ですか!」
南の大会だが。
何だか、何時も何時も連れて行っていた、はるかを連れて行くのが気が引ける。
あの件があったし。
さて、どうする?
無茶苦茶に接しずらいな。
「先輩!!!!!」
ゲシィッ!!!!!
「グアア!!!!?」
イッテェ!!!!!
痛い!!!!!
いやいや、何だ!?
何が起こった。
唐突なる激痛だ。
天変地異か!?
諸行無常か!?
いやいや、マジで訳わからねぇ!!!!!
俺は足を抱えて涙目で。
背後を睨む。
そこには。
「.....あ、やっとこっち向いてくれましたね。せーんぱい♡」
女子。
スカート的に、だ。
何だこいつ!
「何だお前は!」
「もう。先輩ったら。私の事、忘れたんですかぁ?」
眉根を寄せて。
その女を見上げ、良く見た。
顔立ちはとても可愛い。
茶髪の長い髪に。
膝上のかなり短いスカートに。
ブラウスか、胸元が際どく開いている。
そして蝶々のヘアピンで前髪を止めている。
制服の常識を全くと知らなそうな女の子。
いやいや、誰だよ。
全く知らん。
「.....?」
俺は痛みが減った足で。
立ち上がり、その女の子をジッと見つめる。
その視線に少しばかり女の子は恥ずかしそうに悶えて居た。
駄目だな。
全く分からない。
俺はクエスチョンマークを浮かべて首を傾げる。
これがクイズ番組なら簡単にヒント下さいって言うだろうな。
すると、女の子は俺がギブアップしたとに認識したのか。
悲しげにため息を吐いて、話し出した。
「先輩。以前は不良から助けてくれて.....本当に有難う御座いました。私、こんな服装だから.....不良女に間違われるんです」
「.....あ!もしかして君.....」
その言葉でようやっと思い出したわ。
学校の途中の通学路のビルの隙間。
そこで見た事件を以前、警察に通報した事が有る。
この女の子が不良どもに下着を脱がされて。
なんかいけない事をされそうになっているのを見たから。
それで警察に通報して助けてやったんだ。
とは言え。
俺自身が襲いかかった訳じゃ無くて。
スマホで不良どもに聞こえる様に大声で叫んで110番しただけなんだけど。
こいつ、覚えてやがったのか?
俺は驚愕しながら。
女の子を見る。
その女の子は俺にウインクして話した。
「.....もう!思い出すのが遅いです!私です!先輩が思い出したその時の女の子、諸星さゆゆです!」
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