★★★召喚勇者なのに剣術も魔術も平凡。あるのは言語が堪能になる能力だけ

ことごとく予想を裏切ってくる作品。最終章は熱かった。熱か……った? とにかく一気読みした。ラストがすごくよかった。

王国の危機を防ぐため勇者として召喚されたら、素っ裸だし言葉は通じないしいきなり牢にぶち込まれるし。あれ、異世界召喚ってそんなんだったけ。誰もがもらえる能力も、戦闘向きじゃなくて地味。本当に勇者なのか疑われる始末。もちろん本人だって疑っている。でもがっかりされるのは釈然としない。

俺Tueeeとかチートとか、そういうのじゃない。女の子にサポートしてもらって、何とか魔獣を倒せる程度。できるのはちょっと勇気を出すことくらい。だけど、勇者はやっぱり勇者だった。

ちょいちょい挟み込んでくるコメディ要素が楽しい。キャラ濃すぎでしょ。
個人的にはダリウスさんが好き。犠牲になったときには涙が出そうになった(別にダリウスさんが死ぬわけじゃない)。

やっぱり戦闘描写が上手い。魔術がサポートで肉弾戦が主なので、アツい。繰り出される拳、うなる筋肉、舞う花びら(注:主人公ではありません)。