じっくりと腰を据えて物語を読みたい人へ。(少女小説です)

 見に覚えの無い咎で処刑される運命にあった修道女セレーヌ(13歳)は、10歳年上の処刑人であるフィネの妻になることを条件に生き永らえます。
 フィネと彼の母親ミリーとの生活はセレーヌの心を解して行きますが、セレーヌが抱えた過去と、彼女の生きる目的が明らかになると共に、セレーヌは産まれながらの宿命を知り、宿命に翻弄されて行きます。
 個性豊かなキャラクターをご紹介。まずは主役のセレーヌ。
 美貌と実年齢より若く見える容姿を持つにもかかわらず、意外と激しい気性の持ち主。
 セレーヌの夫で、処刑人の家系に産まれ、その職務を全うするフィネ。(イケメン枠の一人)
 フィネの母親ミリー。優しさ溢れる肝っ玉母さん。
 セレーヌの育った修道院の現院長イディーズ。私は密かに無自覚勘違いの女王と思っております。
 美貌の軍人。しかし脳筋男のジリアン(この作品一のイケメン)と妻であり義妹のレティーユ(美女)
 そして、ジリアンの部下達(ジリアンと愉快な仲間達とも言える)
 特筆すべきは、際立ちまくる悪役。異常性癖の塊ルベリク。(ド変態中年イケメン)鬼畜の中の鬼畜。サイコパスとも言える彼の活躍(?)等々、見所は多いです。
 作者様の詳細な心理描写。繊細な人物描写等々。隅から隅まで、じっっくりお楽しみ下さい。 

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