あるはげた日に

作者 坂水

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★★★ Excellent!!!

タイトルで読まないのは損だと思える作品でした。

大人ですらきにする脱毛症ですから、女子中学生がなろうものなら、冗談抜きで死活問題なわけです。

繊細な心が生んだ、他人から見ると、とても面白い一日。

それはいつまでも傷になっていて、誰かと笑い合うには、どうにも刺激が強すぎる。髪のない地肌には痛すぎる思い出。

けれどその一日は、今でも忘れられない。

★★★ Excellent!!!

志田キヨミ(14歳女子)の頭にハゲが出現! 
艱難ありありな学校生活と辛苦に満ちた私生活がもたらしたストレス性円形脱毛症に、そっと死を決意したりもした彼女だが、直径1・5センチの秘密を隠し通して生きることを決意。孤独な戦いを開始するのだった。

いや、実に明快な冒頭部にやられましたね。キヨミさんには申し訳ないのですが、最高にキャッチーです。
そして続く第2話、出だしが「学校とはサファリパークに似ている」ですからね。
彼女の置かれた状況がどれほど過酷なものかがズバっと思い知らされます。

悲喜劇って相当難しいんですが、ネタも構成も一文のインパクトも、この上ない決まり具合でした。著者さん、うまいですねぇ。
薄暗さを醸し出しつつ、きちんと笑わせてくれるんです。そして最後にキヨミさん自身が笑ってくれるエンディングがまたうれしい! 

完結済みの33331文字、読んで損なしの一作ですよー。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=髙橋 剛)

★★★ Excellent!!!

朝、鏡越しに十円ハゲを見つけてしまう。

中学生の、しかも女子となると多きなショックですよね。

これを隠し、改善しようと試みるも、その日に限って色々な出来事が起こってしまう。

図書館でのこと。ワックスがけのこと。部活動のこと。

濃密に溶けあったからこそ、最後は笑ってしまったのかもしれませんね。

面白い物語をありがとうございます。


にぎた