竜の存在をめぐり、人間の叡智が衝突する物語

穏やかな田舎町ロンプに暮らす青年アルルは、陽気な〈ひょうきん者〉として町の人々に知られていた。一方、彼の名とその燃えるような赤毛は、吟遊詩人たちが詠う偉大なる魔術士〈竜の舌〉のアルルと同じものだ。己は伝説の魔術士とは似ても似つかないと考える彼は、ある日、一人の老婆と出会った。
白髪の老婆は、彼を見るなりこう言った。「ようやくあなたを見つけられた」とーー。

竜と人と魔術の生きる異世界。短いお話ですが、謎解きと記憶、旅と仲間、二つの魔術士の組織が争うなど、ファンタジー要素がギュッと詰められています。
竜の存在をめぐり、人間の叡智が衝突する果てにくる夜明けを、是非ご覧ください。

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