沈黙の聖譚曲（オラトリオ）

とある英雄が救った世界が舞台。
魔物の脅威が去った世界で、新たに疫病の危機に晒される。
魔法が廃れつつあり、魔法使いの存在自体が希少であるため、大半の魔法使いは国直属の魔法師団に従属させられていた。
魔法を使うために必要不可欠な魔力であるマナは、国家に完全に制御されてしまっており、国家が認めていない者が使うことはできない。そのため、非認許者は魔法を使うと命を縮めることとなる。
魔法使いを疫病治療の道具とし、高額な治療費を富豪から巻き上げようとビジネス転換した国家。貧しい者たちはその治療費を払うことができず、治療を受けられないまま死に絶えていく。
そんな国家に嫌気が差したフレアは、自らその国家魔法師としての地位を捨て、病に臥した人びとのために、世界各地を巡る旅に出る。