身近にありそうな非日常。

 ぞっとした。

 夜ではなく、黄昏時――誰そ彼時というのがいい。
 昼と夜の間、一瞬時が止まったようなあの時間だからこその恐怖という感じがした。
 工事中、というのもまたいい。その言葉だけで、途端に「この話はどこにでもありそうだ」と思わせる。

 みなさんも夕方、田舎のワンマン電車に一人で乗るようなことがあればこの小説を携えて臨んでみてはいかがでしょうか。