その刑務所には、不条理な物語が詰まっている。淡々と紡がれる奇妙な出来事、後を引く余韻、鳥肌の立つような現象の付きまとう囚人たち。ホラーとサスペンスの絶妙な匙加減によって成り立つ、なんて言葉ではとて…続きを読む
本作には様々な囚人が登場する。一発の銃弾も放たずにクラスメイトに復讐を遂げた男、被写体が生まれた原因を念写できるカメラマン、運転するたびに犯罪者を轢き殺す警察官、殺人罪で収監されたのに被害者たちから…続きを読む
これは囚人たちの正確な記録ではない。カウンセラーである「ぼく」が淡々と読者の前に示すのは、科学的には不可能な、しかしなぜか理屈の通った事件の数々。社会から隔離された囚人たちは不思議に魅力的…続きを読む
文章といい、世界観といいとても引き込まれます。カウンセラーの「ぼく」自身が、様々な囚人たちと交流し、彼らの思いや過去を知っていきます。しかしながら、「ぼく」自身もどこか不思議な空気を漂わせてい…続きを読む
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